勇敢なる海豹

そこに居続ける、あなたがいる限り、を。

とりとめのない言葉たち。


あかにしくんをすきになって、
もう何年経つのかよく分かりません。

初めて見た彼はまだあどけない少年で。
あどけないのに、時折魅せる表情が、仕草が、たまらなく色っぽくて。

あっという間に、まるで何かを滑り落ちるみたいに、私は彼を好きになりました。


彼には、仲間がいました。


彼から、からかわれまくって
バカにされても、丸ごとそのままの彼を見ていてくれた一番上の彼。

なんか波長が合うんだよね、一緒に居て気が楽だよ、たまに喧嘩はするけど(笑)と笑っていた2番目の彼。

なんかこいつのことは憎めない…と
男子高校生のノリで、ヤンキーみたいな繋がり方をしてた4番目の彼。

あかにしくーんと、おっきなわんこみたいに懐きながらも、実は彼を手のひらの上で転がしていた5番目の彼。

そして、誰よりも近くて
誰よりも似ていて、そして誰よりも分かり合っていた6番目の彼。

私は、それぞれの彼とあかにしくんがくっついた時の組み合わせがどれも好きで。

だってあかにしくんの顔、すごく楽しそうなんだもの。誰といても何をしてても楽しそうににこにこしてて。

そんな彼を見ているのが好きだった。

そして、そんな彼らが全員集まった時に魅せる全てに、心全てで惹かれていた。

楽しそうに笑ってる時からは想像もつかないほどに、力強くて艶めかしいパフォーマンス。

彼らに憧れるJrの子達の気持ちが痛いほど分かった。こんなのを目の前で魅せられて、惹かれない訳がない。





でも、いつからか、あかにしくんは彼らと行動を共にしなくなった。

哀しかったし、とても寂しかった。

あかにしくんの顔は、イキイキしていたけれどどことなく寂しそうで。

あれだけ1人になるのを嫌がっていた彼が、進んで1人になる道を選ぶなんて。

信じたくなかったけど、心のどこかで納得してる自分もいた。


相反する感情に苛まれて、私はいつからか5人の彼らを追うことをしなくなった。

アルバムも買った。コンサートにも行った。

でもどこか、上手く受け入れられない自分と、ああそうなんだーと思っている自分がいて。

あかにしくんを追うことすら、
やめようと考えた時期もあった。




時が経って、10年目になりました。

いつの間にか彼らは3人になっていたけれど、その輝きはどんどん増すばかりで。

1人一人の放つ輝きのパワーが、
歳を重ねる毎に強くなってるんだと感じました。

それはあの会場を埋め尽くす
ペンライトの光にも

会場を遍く走るレーザーライトにも

会場を熱く燃やす炎にも

負けない光でした。


6番目の彼が、あかにしくんの名前を出した時。

全員の名前を出してくれた時。


私の中で何かの決着というか、
区切りがついた気がしました。


それがなんなのか、簡単に言葉にすることはできないし私にもよく分からないのだけど。


あかにしくんにあの場にいて欲しかったと、今でも思う。


6人で楽しそうに、そして今まで以上に艶めかしく、力強いパフォーマンスを魅せて欲しかったともずっと思ってる。


でも、これでよかったのかもしれないとも思う。


今のあかにしくんは、前の寂しそうな時よりずっとイキイキしているし、溌剌としてる。



あの船を降りたことを、後悔するくらいに格好いいパフォーマンスだと聞いた。

次にもし、乗る機会が来た時に..





またあかにしくんの活動が始まる。


一つの瞬間も見落とすことなく見ていようと思う。


最後の瞬間を見届けられるのは、

ファンの特権だから、ね。



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